Welcome to my blog

言葉の花びら

ARTICLE PAGE

毎月、一枚限りのカレンダー<12月>

                 父と夫と紡いだ日々、そして絆


 施設でお世話になっている父の視力は、体力と共に消え入ろうとしていますが、父は

私達と言葉を交わし、そして今日と言う日を知る事と、今と言う時間を常に確認しています。


その父の目にはもう見えないと分かっていますが、私は大きな数字で書き込んだ

カレンダーを毎月、一枚ずつ作成して届けてきました。


そして、毎月作成してきたカレンダーは、今年、最後の一枚、12月になりました。


12月のカレンダーは、クリスマスの賑わいにしてみました。


○ 今、私が施設へ通う時には夫の車が頼りになっています。


施設では私が父の耳元で話をしているので、夫は一人ぼっちで座っているのですが、

父は必ず「○○さんは?」と言って夫の姿を探します。


勿論、施設に着いた時には夫と父は握手をして、挨拶の言葉を交わすのですが・・・・。


「○○さんは?」父は私との対話の中で、同じ言葉を何度も繰り返して、夫の姿を探します。


「居ますよ」そう言って夫が手を差し出すと、父はいつも決まったように

「ああ~、何という力強い手なんだろう・・・・。いいね~、こうして力強い手で

握手をしてもらうと生きている、と言う実感が湧くよ」と言います。


それは私や、子ども達がどんなに強く握手をしても夫の握手には適わないのかも知れません。


                                          *:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆



 そう~、我が家が子育て真っ只中だった頃は、子ども達はいつも父が来ることを

待ち望んでいましたが、そこには夫も子供のように父を待っている姿がありました。


無口で口下手な夫!?ですが、父が来る日に間があくと「おじいちゃん来ないね~。

電話してみなよ」と私に声掛けていました。


「え~、そう思うなら自分で電話してみたら~o(^-^)o」私はいつも、そう答えていたのですが

一度だって自分から電話を掛けたことはありませんでした。


恥かしいから~!??


父が来た日はいつもパーティーのように賑やかになりました。


三人の子ども達は父にまとわりついているのですが、父は孫をいとおしむように、

いつも、夫の名前も呼んでいました。

                                           *:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆


 昨日、施設からの帰り際に「じゃあ、又、明日来るね~」と私が父に声を

掛けると父は、目の前の私ではなく夫の姿を探すような仕草をして右手を差し出していました。


「お父さんなのね」私はそう言って夫に握手をしてもらいました。


すると父はいつものように・・・、

ああ~、なんて力強い手なんだろう~。何だか空に浮かんでいるようだよ~。

今日はまるで足が無くて、空を飛んでいるようだよと呟いていました。


そして今度は両手を広げて私を求めているようでしたから、私が父の顏を包み込むと、

父は私の頭をいい子~、いい子~と言う様に撫でてきました。


私の名前を呼びながら・・・・静かに撫で続けて・・・・。


「そう~ありがとう。いい子、いい子してくれるのね。ありがとうね~」


「今度はおじいちゃん、私にさせてね」


「おじいちゃんもね~。いい子、いい子よね~。又、明日くるね~おじいちゃん・・・」


                                           *:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆













2 Comments

suikazura  

1. こんばんは。

なんて素敵な家族なんでしょう☆
なんて暖かい心の結びつきなんでしょ☆

読ませて頂きながら、
ボロボロ涙が出てきました。

お父様のカレンダー
一日でも、一枚でも多くの時間を刻まれますように。。。

2012/12/04 (Tue) 18:03 | EDIT | REPLY |   

さくら  

2. Re:遠くよりコメントを寄せて下さってありがとう。

>suikazuraさん
今日は温かなコメントを寄せて下さって
ありがとうございました。

今、父の施設から帰ってきました。

私達が行くと、いつも両手を合わせて
「あ・り・が・と・う」そう言ってくれる父ですが、
「もう、お迎えが来てほしい」とも、言ってます。
そう言われると一日でも長く・・・と、私が願うのは
可哀そうとでも言うのでしょうか、掛ける言葉が無いので、黙って手を握っているだけで、私たちは帰ってきます。

12月はいつもより明るいカレンダーにしました。
父を、温かく包みこんでほしい、そう願って、今年最後のカレンダーを掛けてきました。

泣き言のようなブログを、お読み下さって
ありがとうございました。

いつも、明日は元気でいよう~、そう思っています。
北国の寒さに思いを巡らせています。
風邪ひかないようにしてくださいね。

2012/12/04 (Tue) 19:09 | EDIT | REPLY |   

Leave a comment