Welcome to my blog

言葉の花びら

ARTICLE PAGE

あ・リ・が・と・う!!

                   父と私と・・・・。


施設でお世話になっている父の元へ、私はいつも夕方、会いに行きます。


眠っている時もありますが、殆どが継母と向かい合って黙って椅子に座っています。

「来たわよ~」と言って、私はいつも父の顏の前に自分の顏を近づけます。


「わかる?」と聞くと「うん、うん」と言って父は頷きます。


父の好物は、我が家のトンカツと、お汁粉など。


私は、定期的に作って届けていますが、施設の近くにあるコンビニでも

二人の好物を買って持参します。


トイレを済ませ、好物を頬張った後で、私は父の顏の髭剃りをします。

最初の頃は充電式の髭剃りの加減が分からなくて、恐る恐る父の髭を剃っていました。


それでも父は気持ちよさそうに顔を右に、左にと向けていたのですが

終わると、自分の手で顔を撫でて、必ずチエック・・・(>_<)


そして、私に顔を突き出して髭の残っているところを指さします。

けれども、結局は父は私に髭剃りを求めて、自分の手で髭を剃ることになります。


自分の手で出来るのですがね・・・・(*^o^*)

甘えてる!? 甘やかしている!?


そして、いつものように私は帰る時間になりました。


父の目は殆ど見えないけれど、私はテレビの前に父の車椅子を向けて

「じゃあ、帰るね」と、いつものように言いました。


いつもなら、後ろを向いたまま右手を振って別れの挨拶をするのですが、

昨日は車椅子の向きを自分で変えて、両方の手を私に差し出しました。


私も手を差し出すと、しっかりと私の手を握り締めました。

すると、「あ・り・が・と・う・」と言って、父は深々と頭を下げているのです。


「なによ~。おじいちゃん、また明日来るのに、私にそんな挨拶をしないでよ~」

私は、そう言って父の車椅子をテレビの前に戻そうとしたら、父は両足で踏ん張って

向きを変えて、扉の前まで操作してきました。


「おじいちゃん、また、明日来るね。もういいからテレビの前に行って」と言ったのですが

父は両足を踏ん張って扉の前から離れようとしませんでした。


そして、何度も何度も両手を差し出すので、私もしっかりと父の両手を

握りしめて「又、明日ね。又、明日ね」と言って胸が張り裂ける思いをしながら

その場を離れてしまいました。


今日、私は用事で施設へ行く事ができませんでした。


今日一日、私は昨日の父の姿が幾度も、思い浮かんできました。

そして、そのたびに涙が溢れてきてしまいました。


「あ・り・が・と・う・


それは、汲めども尽くせぬ私の父への思い!!


私の方こそ万感の思いを込めて、あ・リ・が・と・う~。あ・り・が・と・う・です・・・・。


                                      *:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆









2 Comments

パピちゃん  

1. 無題

年老いた父、母。覚悟は出来てるつもりでも・・・・・
気持ち本当によくわかります。その言葉、姿が心の焼きついてしまう・・・うまく言葉で言えないけど・・・・・
一日一日を大切に生きていきましょう!

2012/11/06 (Tue) 10:56 | EDIT | REPLY |   

さくら  

2. Re:誰もが迎える明日なのに、ですね。

>パピちゃんさん
コメントを寄せて下さってありがとう。
父が、あんなに確りしていたのは最近では
珍しいのです。
正気で私に・・・・・本当に・・・・・。
私にそんな言葉を言ってほしくないです。
私こそですが、言う言葉がみつかりません。

パピちゃんさんのお家の事も、私は事あるごとに案じています。

私は心配して下さる友人がいる事に、心から
感謝しています。
パピちゃんさん、本当にありがとう~!!

2012/11/06 (Tue) 11:15 | EDIT | REPLY |   

Leave a comment